KANADEMONO のTHE STORAGE SHELF

THE シリーズ開発者インタビュー vol.3 では、前回に引き続きデザインチームのマネージャー・氷室さんにお話をうかがっています。

氷室さんが設計をするのに最も苦労したという<THE STORAGE SHELF>にスポットを当て、デザイン面だけでなく構造や技術など、開発の裏側にある工夫と想いを紐解きます。



THE STORAGE SHELF
THE STORAGE SHELF

部屋のテイストや用途に合わせてサイズ、素材、カラーをセレクト。使い方によって空間と収納の可能性を広げる、KANADEMONO オリジナルの THE STORAGE SHELF。

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シンプルに見えて苦労が多い
THE STORAGE SHELF

氷室さんとTHE STORAGE SHELF

─── こちらはシェルフでありながら幅と奥行きの 1cm 単位のサイズオーダーが可能なのが特徴ですが、そのため設計時において苦労が多かったとのこと。特に苦労したポイントがあったと伺いましたがどのような点でしょうか?

氷室さん(以下敬称略):シンプルに見えるのですが、本当に苦労が多かったです。 色々ある中でピックアップするとすれば、以下の3点です。

1:2軸のサイズオーダーと短納期が実現できる構造
2:デスクと合わせたレイアウトの拡張性
3:存在を感じさせない中間脚の補強

法人の方に多く利用していただけると思っていたプロダクトですが、思っていた以上に個人の方でも上手く活用されている方がいらっしゃり、嬉しい誤算でした。

【 User's Photo 】

ああ

casameajaponica様
「掴まり立ちする子供が届く範囲は全ておもちゃ置きに。カラフルなおもちゃ達ですが、本や絵などの色があるので意外とあまり違和感なく溶け込んでいる気がします!」

ああ

ryuchaka_official_movie様
「リビングの一角にレコードコーナー設置。KANADEMONO さんのシェルフにして大正解🎶」

1:2軸のサイズオーダーと短納期が実現できる構造

開発過程のラフスケッチ

─── では1つめの、「2軸のサイズオーダーと短納期が実現できる構造」に関してですが、よくあるシェルフとの違いはなんですか?

氷室:ストレージシェルフは、幅と奥行きの 1cm 単位でのサイズオーダーが可能です。サイズの可変に対応しやすいように、通常のシェルフによくある“筋交”や“天板裏のビーム”などの補助パーツを使わずに剛性を確保することに苦労しました。

オーダーサイズが、小さくても大きくても、揺れない脚形状を何パターンも検討し、数ある中で実現したのが、まさに“THE”といえる極めてシンプルなこの形状です。

開発過程のラフスケッチ 開発初期のラフスケッチ

─── 「短納期を実現する」というのは、構造によるものが大きいのでしょうか?

氷室:短納期を実現するために、なるべくパーツを最小限にし、シンプルな構成にしています。 また KANADEMONO の場合は、量産しているパーツと、オーダーを受けてから製造するパーツに分かれています。 この受注ごとに加工するパーツが増えると納期が延びてしまうので、なるべくここが減るようにしています。

2:デスクと合わせたレイアウトの拡張性

オフィスでのレイアウト例

─── 独立したプロダクトでありながら、デスクと連結・拡張できるシェルフは珍しい構造ですね。もとから THE テーブルと合わせて使えるように考えられたのでしょうか?

氷室:はい、THE テーブルの高さと合わせ、一緒に使うことで拡張性のある空間を作り上げられるプロダクトとして設計しました。シェルフ天面(最上段)は脚が外側にはみ出さないので、テーブルと合わせたL字型のレイアウトやオフィスのレイアウトパターンが豊富になります。

まずは3段タイプを。その後、玄関先やTVボードとしても使える2段タイプ、3段と並べても使える大容量の4段タイプを展開し、利用シーンの拡大やレイアウトの多様化を実現しています。


3段タイプ

3段タイプなら、テーブルとシェルフが一つのラインでつながり、すっきりと開放的なワークスペースに。暮らしをより快適に、使いやすく整えます。

2段タイプ

デスクの下に2段タイプを置いて、お気に入りの本をずらりと並べるのも◎。心地よく整った空間で、心ゆくまで読書を楽しめます。

2段タイプ玄関

奥行きが選べるから、デッドスペースになりがちな柱周りに使うのも便利。玄関先に置くほか、TVボードとしても使えます。

4段タイプ

THE テーブルと合わせても使える4段タイプ。3段シェルフとテーブル、さらに4段シェルフが一つのラインでつながり、機能的なワークスペースに。

3:存在を感じさせない中間脚の補強

中間脚のデザイン

─── ぱっと見では気づきにくいような、細部のこだわりや隠れた工夫などはありますか?

氷室:ものすごくマニアックな話ですが、中間脚の補強部の形状はこだわりました。 四隅の脚と意匠感を合わせた1枚の薄いプレート形状の脚が、棚板の固定をサポートします。

三角錐型の補強パーツ

一方でプレート1枚では支えにならないため、プレート同士の連結箇所に三角錐型の補強が入っています。 組み立ててしまえば覗き込まないと見えないように外からの視線を避けた形状で、最小限の材料と加工で実現しています。

─── これは言われないと気が付かなそうです。

氷室:そうなんです。テーブルと同じような大型サイズを実現するには一番目につかないであろうこの部分が、実は肝だったりもします。 これがないと重いものを載せた際には少し不安を感じるかもしれませんね。

─── シンプルな見た目に非常にこだわりのある設計ポイントが隠れていたのですね。まさに“気づかれないデザイン”といったところでしょうか。

氷室:はい。ストレージシェルフに限らず、THE シリーズは住空間にしっくりと馴染みます。特別な主張は無いですが、使い手が使いやすいように、取り入れやすいように。

シンプルだからこそアレンジは自由自在。皆さんがどのように使いこなしているか、ぜひSNSへの投稿やレビューで教えてください!



氷室 拓磨(デザインチームマネージャー)
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