KANADEMONO では、天板を好きな色に塗装したい方に向けて、人気の木材である無垢杉材とラバーウッド材の2種については無塗装バージョンをご用意しています。
自分で塗装をしてみたい、好きな色に塗装してみたい、オイルフィニッシュにしてみたい…。
無塗装の天板なので、アイデア次第でいろいろな可能性が広がります。
KANADEMONO の無塗装天板は、通常のマットウレタンニス塗装が施されていませんが、すでに表面の研磨や面取りを施しているので滑らかな手触り。基本的には下準備(1度目塗装前)のやすりがけは必要ありません。
といっても、DIYに馴染みがない方は、「うまく塗れるのかな」「色はどんな感じになるのかな」「安全性はどうなのか」「塗料の匂いが苦手」など、不安に思うことが多々あると思います。
こちらでは、おすすめの植物原料を使用した人気の塗料5色をご紹介。気軽にDIYができるようにステップごとに説明をしています。
DIYをしてみたい方はぜひこの機会にチャレンジしてみてください。自分で塗装した天板のテーブルを毎日使用するなんて、さらに愛着が湧きそうですね。
おすすめのワックス・オイル塗料
今回ご紹介する塗料は全部で3種類、計5色。
趣のある質感、仕上がりの早さに定評のある、世界中でロングセラーの BRIWAX(ブライワックス)、アマニ油を原料とした使いやすさ抜群の KALDET(カルデット)、そしてオイル数種を混ぜて色の調整もでき、自然な風合いを愉しめる WATCO(ワトコ)です。
すべて天然素材を主原料とした環境にやさしいプロダクト。それぞれ個性があるので、特徴やお好みの仕上がりに合わせてセレクトしましょう。(写真はラバーウッド無塗装天板にワックスを塗布したもの)
また、塗装方法の詳細については、塗料・ワックス本体に記載されている説明や注意事項を必ずご確認ください。
BRIWAX Jacobean
BRIWAX(ブライワックス)は、英国生まれの木材用油性塗料。ヨーロッパをはじめ世界でロングセラーとなっている、ミツロウおよび植物性の天然素材を原料とするナチュラルワックスです。
木材本来の風合いを残しながら、着色・艶出し、保護を行うことができます。
表面に塗りこむだけで使い古したような風合いを出せること、また伸びや乾きがよく扱いやすいことから、DIYでも人気の商品。
色のバリエーションが豊富なことも注目される理由ですが、ここではダークチョコレートのような深みのあるブラウンで人気の Jacobean をご紹介します。
BRIWAX Jacobean の特徴
- 天然素材を原料としたナチュラルワックス
- 半固形で、伸び・乾きがよく、DIY初心者にも人気
- 木目や節を活かしながら、使いこんだような風合いを出せる
- ツヤのある仕上がり
- ダークチョコレートのような深みのあるブラウン
- ヴィンテージ風の趣が生まれる
- 古材風のインテリアが好きな方にもおすすめ
BRIWAX Jacobean で塗装してみる
STEP 1
ブライワックス(jacobean)、ゴム手袋、サンドペーパー(#240~400)、スチールウール、ウエスや乾いた布を準備します。
【TIPS】作業台はスペースに余裕があるとスムースに作業ができます。また汚れてもいいような場所で行いましょう。
STEP 2
表面をサンドペーパーで木目に沿って研磨し、削りかすをきれいに払います。この作業によってワックスが浸透しやすくなります。
【TIPS】KANADEMONO の無塗装天板はすでに丁寧に研磨されているため、塗装前の研磨は必要ありません。お好みでご対応ください。
STEP 3
スチールウールもしくは布にブライワックスを適量とります。
【TIPS】布での代用もできますが、スチールウールを使用することで木が研磨されながらワックスが染み込み、手触りと風合いがよくなります。
STEP 4
木材に刷り込むようにして、全面に伸ばしていきます。
【TIPS】スチールウールは折って山側でワックスをすくって使用します。端を使うとウールの繊維が木に引っかかってしまうのでご注意ください。
STEP 5
10~15分待って乾いたら、ウエスやブラシでゴシゴシと磨きます。こうすることで色が木材に定着し、ツヤが出てきます。
STEP 6
しっかりと乾き、ウエスに色移りがないこと確認したら完成です。ブライワックスは乾きが早いのも特徴です。
BRIWAX Jacobean の仕上がり
明るくナチュラルテイストのラバーウッドが、深みのある色合いにガラリと印象を変えました。
杉は、エイジング加工したようなユーズド感のある仕上がり。趣のあるカフェが似合いそうな雰囲気です。
BRIWAX Rustic Pine
BRIWAX(ブライワックス)のカラーラインナップの中で Jacobean と並び人気の Rustic Pine は、飴色のツヤで木目を引き立たせる自然な色合い。
初めてワックス塗装をする方にもトライしやすいカラーです。
あまり濃い色をつけず木本来の色味も活かしながら、経年変化したような趣をプラスしたいという方におすすめです。
BRIWAX Rustic Pine の特徴
- 天然素材を原料としたナチュラルワックス
- 伸び・乾きがよくDIY 初心者にも人気
- 木目や節を活かしながら、趣のある風合いを出せる
- ツヤのある仕上がり
- 少し黄味がかった飴色カラー
- 木目を際立たせ、趣のある雰囲気に
- あまり濃い色をつけず、自然なエイジング感を出したいおすすめ
BRIWAX Rustic Pine で塗装してみる
STEP 1
ブライワックス(Rustic Pine)、ゴム手袋、サンドペーパー(#240~400)、スチールウール、ウエスや乾いた布を準備します。
【TIPS】作業台はスペースに余裕があるとスムースに作業ができます。また汚れてもいいような場所で行いましょう。
STEP 2
表面をサンドペーパーで木目に沿って研磨し、削りかすをきれいに払います。この作業によってワックスが浸透しやすくなります。
【TIPS】KANADEMONO の無塗装天板はすでに丁寧に研磨されているため、塗装前の研磨は必要ありません。お好みでご対応ください。
STEP 3
スチールウールもしくは布にブライワックスを適量とります。
【TIPS】布での代用もできますが、スチールウールを使用することで木が研磨されながらワックスが染み込み、手触りと風合いがよくなります。
STEP 4
木材に刷り込むようにして、全面に伸ばしていきます。
【TIPS】スチールウールは折って山側でワックスをすくって使用します。端を使うとウールの繊維が木に引っかかってしまうのでご注意ください。
STEP 5
10~15分待って乾いたら、ウエスやブラシでゴシゴシと磨きます。こうすることで色が木材に定着し、ツヤが出てきます。
STEP 6
しっかりと乾き、ウエスに色移りがないこと確認したら完成です。ブライワックスは乾きが早いのも特徴です。
BRIWAX Rustic Pine の仕上がり
穏やかな木目のラバーウッドは、やさしい雰囲気はそのままに、飴色カラーで少し落ち着いた印象に。
杉材の特徴である豊かな節や木目が際立ち、味わいのある雰囲気に仕上がりました。
KALDET Clear
ドイツのリボス社によって開発された木材塗装用のオイルのひとつ、KARDET(カルデット)。アマニ油を主原料とし「自然健康塗料」と謳うほど安心素材にこだわった塗料です。
木材に深く浸透して木を保護するとともに、自然の風合いを活かした仕上がりを愉しめます。木の呼吸を妨げないので、木材がもつ調湿効果もそのまま発揮します。
粘度が少なく伸びやすいことや、匂いがきつくないといった使いやすさも人気の理由です。
Clear は着色でカラーを変えることなく、しっとりとした印象に仕上げます。もともとの天板の色を活かしたい場合におすすめの塗料です。
KALDET Clear の特徴
- 安全性にこだわった植物由来の天然オイル塗料
- 木材に深く浸透して、内部から木を保護する
- 粘度が少なく伸びが良いため、塗りやすい
- きつい匂いが少ない
- 木の風合いや木目を際立たせる、濡れたような仕上がり
- ツヤのない自然な表情に仕上がる
- 木の色をそのまま活かしたい方におすすめ
KALDET Clear で塗装してみる
STEP 1
カルデット(Clear)、ゴム手袋、サンドペーパー(#240~400)、刷毛、ウエスや乾いた布を準備します。
【TIPS】作業台はスペースに余裕があるとスムースに作業ができます。また汚れてもいいような場所で行いましょう。
STEP 2
表面をサンドペーパーで木目に沿って研磨し、削りかすをきれいに払います。この作業によってワックスが浸透しやすくなります。
【TIPS】KANADEMONO の無塗装天板はすでに丁寧に研磨されているため、塗装前の研磨は必要ありません。お好みでご対応ください。
STEP 3
刷毛で塗っていきます。塗料はサラサラとしておりよく伸びるので、ベタリと塗りつけずに少量を取り少しづづ伸ばしながら塗装します。
【TIPS】色ムラを防ぐため、塗布前に中身をよく撹拌して沈んでいる成分を混ぜましょう。
STEP 4
15~20分以内に浸透しなかった余分な塗料はベタつきの原因になるため、ウエスできれいに拭き取りを行います。
【TIPS】ベタつきが発生してしまった場合は、ダンボールなど油分を吸いやすい素材を10分程あて、吸収してから拭き取りを行うと効果的です。
STEP 5
よく乾かして完成です。2回塗りを行う場合はSTEP3,4を繰り返し、同様に薄く塗り伸ばしてから余分な塗料を拭き取ってください。
STEP 6
木の水分量や環境により、染み込みに差が出る場合があります。色ムラが出来た場合は、サンドペーパーで研磨してから再塗装を行ってください。
KALDET Clear の仕上がり
ラバーウッドのやさしい色味や穏やかな木目など、木材の特徴が活かされた仕上がり。しっとりとした質感が加わりました。
杉はクリアオイルで本来のカラーを残しながら、ほんのりと黄味がかった印象。全体的にはっきりとした表情が生まれました。
KALDET Walnut
リボス社の木材塗装用オイル、KARDET(カルデット)には10色のカラーラインナップがありますが、全体として淡めのカラーが特徴です。
こちらは濃いめのタイプ Walnut ですが、比較的ナチュラルな色づき。光沢を抑えた、やさしい印象のブラウンに仕上げたい方におすすめです。
紫外線カットの効果もあり、屋内外での使用も可能とされています。
KALDET Walnut の特徴
- 安全性にこだわった植物由来の天然オイル塗料
- 木材に深く浸透して、内部から木を保護する
- 紫外線カットの効果があり、屋外にも使用可能
- 粘度が少なく伸びが良いため、塗りやすい
- きつい匂いが少ない
- 木の風合いや木目を際立たせ、濡れたような仕上がり
- ツヤのない自然な表情に仕上がる
- やさしい印象の淡いブラウンカラー
KALDET Walnut で塗装してみる
STEP 1
カルデット(Walnut)、ゴム手袋、サンドペーパー(#240~400)、刷毛、ウエスや乾いた布を準備します。
【TIPS】作業台はスペースに余裕があるとスムースに作業ができます。また汚れてもいいような場所で行いましょう。
STEP 2
表面をサンドペーパーで木目に沿って研磨し、削りかすをきれいに払います。この作業によってワックスが浸透しやすくなります。
【TIPS】KANADEMONO の無塗装天板はすでに丁寧に研磨されているため、塗装前の研磨は必要ありません。お好みでご対応ください。
STEP 3
刷毛で塗っていきます。塗料はサラサラとしておりよく伸びるので、ベタリと塗りつけずに少量を取り少しづづ伸ばしながら塗装します。
【TIPS】色ムラを防ぐため、塗布前に中身をよく撹拌して沈んでいる成分を混ぜましょう。
STEP 4
15~20分以内に浸透しなかった余分な塗料はベタつきの原因になるため、ウエスできれいに拭き取りを行います。
【TIPS】ベタつきが発生してしまった場合は、ダンボールなど油分を吸いやすい素材を10分程あて、吸収してから拭き取りを行うと効果的です。
STEP 5
よく乾かして完成です。2回塗りを行う場合はSTEP3,4を繰り返し、同様に薄く塗り伸ばしてから余分な塗料を拭き取ってください。
STEP 6
木の水分量や環境により、染み込みに差が出る場合があります。色ムラが出来た場合は、サンドペーパーで研磨してから再塗装を行ってください。
KALDET Walnut の仕上がり
淡いブラウンに着色されたラバーウッドは、マットで落ち着いた雰囲気。自然な木目がきれいに引き立っています。
ほんのりと濡れ感がプラスされた杉。豊かな木目を活かしつつ、主張しすぎないやさしい印象に仕上がりました。
WATCO Cherry
WATCO(ワトコ)オイルはアマニ油を主原料とする植物由来の油性塗料で、主にデンマークでの家具塗装にはじまり、現在はフローリングや内装用にも使われています。
木の内部にゆっくりと時間をかけて浸透するため、表面コーティングとは異なる透明感のある仕上がりに。木を呼吸も妨げず、持ち味を活かした自然な風合いが愉しめます。
サラサラとした質感で特別な技術や道具がなくても塗りやすいため、DIYでも人気の塗料ですが、数種類の中からオイル同士を混ぜて好みの色を作りだすことができるのも、魅力のひとつ。
ここでは、アンティークのような赤みががったブラウンの Cherry をご紹介します。
WATCO Cherry の特徴
- 天然素材を原料とした安心のオイル塗料
- 木材の温もりや質感を活かした、透明感のある仕上がり
- サラサラとして伸びがよく、DIY初心者でもムラなく塗りやすい
- ゆっくりと木内部に浸透にするため、乾燥に時間がかかる
- アンティークのような赤みがかったブラウン
- 調色で好みの色のカスタマイズも可能
- ツヤ消し仕上げが好きな方にもおすすめ
WATCO Cherry で塗装してみる
STEP 1
ワトコオイル(Cherry)、ゴム手袋、サンドペーパー(#240、#400耐水)、刷毛、ウエスや乾いた布を準備します。
【TIPS】作業台はスペースに余裕があるとスムースに作業ができます。また汚れてもいいような場所で行いましょう。
STEP 2
表面をサンドペーパー(#240)で木目に沿って研磨し、削りかすをきれいに払います。この作業によってワックスが浸透しやすくなります。
【TIPS】KANADEMONO の無塗装天板はすでに丁寧に研磨されているため、塗装前の研磨は必要ありません。お好みでご対応ください。
STEP 3
刷毛で天板の表面にオイル塗っていきます。木目に沿って塗り広げるようにして、全体に伸ばします。
【TIPS】オイルの量は、全体に薄い膜ができる程度が目安です。
STEP 4
15~30分程放置して浸透させたら表面に残った塗料をウエスでふき取り、さらに1時間程おいて乾燥させます。
【TIPS】手で触ってベタつきがなくなる程度まで乾燥させましょう。
STEP 5
表面が乾いたことを確認したら、オイルを重ね塗りします。1回目の1/3~1/4程度の量で、全体に薄く伸ばしていきましょう。
STEP 6
塗料が乾かないうちに、サンドペーパー(耐水#400)で研いだ粉をすり込むようにしながら、木目に沿って研磨していきます。
STEP 7
研磨後に残った塗料はウエスで拭き取っておきます。内部から塗料が表面に戻ってくることがあるため、1時間後に再度拭き取りを行います。
STEP 6
24時間程度、乾燥させれば完成です。ただし数日間は使用せず、完全に乾燥するまで風通しの良い場所に置いておくことをおすすめします。
WATCO Cherry の仕上がり
ナチュラルなラバーウッドが、赤みを帯びた上品なブラウンに。少し高級感のある大人の雰囲気が漂います。
杉の木目がよりくっきりと表れ、木の個性が増した印象。アンティークのような重厚感がありますね。
注意点について
いくつかおすすめの塗料を実際につかってご紹介しましたが、試してみたいカラーは見つかりましたか。
KANADEMONO では、無塗装のサンプル木材もご用意していますので、まずはサンプル材に塗装して試してみるのもいいですね。
ステップを見ると、天板の塗装が思ったよりも簡単に思えたかもしれません。大切なことは、作業スペースを十分に確保し、準備をしっかりと行い、換気しながら落ち着いて作業をすること。それさえできれば、楽しく塗装できること間違いありません。
KANADEMONO は、DIYを始めてみたいと思っている方を応援します。
気をつけたいこと
- 作業時は窓を開けるなど、換気をよくした状態で行ってください。
- ワックスやオイルが染み込んだウエスは、空気中の酸素によって自然発火する恐れがあります。使用済みのウエスはたっぷりと水に浸してから密閉して廃棄するよう、充分にご注意ください。
- 刷毛は乾燥すると固まってしまうので、使用後は新聞紙などに余った塗料を塗りつけてから、洗浄用のうすめ液を使ってよく洗いましょう。水ですすいだ後に水分を拭き取り、陰干してから保管します。
- 塗料は空気に長時間触れていると塗膜ができたり、変色する場合があるため、一度で使いきることをおすすめします。保管する場合は、容器を変えるなど空気に触れないよう対策を行い、高温・直射日光を避けて保管してください。
- ここで紹介したオイルフィニッシュは、表面に塗膜を作るニスやラッカー塗装とは異なり、木材へ浸透させる塗装方法のため、水や熱への耐性が高くありません。色落ちや輪ジミを防ぐためには、乾拭きでのお手入れ、コースターなどの使用をおすすめします。(※)
※サンドペーパーで研磨して再塗装することでメンテナンスができます。
- 塗装方法の詳細については、塗料・ワックス本体に記載されている説明や注意事項を必ずご確認ください。
テーブルを長くつかって、エコな暮らしに
テーブルは、インテリアのなかでもっとも身近な存在の家具です。食事やお茶をしたり、作業やデスクワークをしたりと、私たちは長い時間をテーブルで過ごしています。
自然と天板にはキズがついたり汚れてしまったりしますが、それも経年変化のうち、と捉えて、より愛着の湧くテーブルになっているかもしれません。
ただどうしてもテーブルのイメージを変えたいときもあります。見飽きてしまった、たくさんのキズが目立っている。そんなときは、思い切って研磨して塗装し直してみるのはどうでしょう。
できる限り長くひとつのテーブルをつかうことも、エコへの小さなステップです。
※ 写真の天板は、ラバーウッド材を BRIWAX jacobean で塗装したものです。色合いは塗装方法や環境によって異なりますので、あらかじめご了承ください。