公園のように自然と人が集まる
ランドリー・カフェ・マルシェ
静岡県磐田市に2022年4月にオープンした KOEN は、コインランドリー、カフェ、マルシェの3つの機能を備えた複合スペースです。皆が集まれる「公園のような」場所、「人と人の暮らしが弧を描いて縁でつながっていく」という意味も込め、KOEN (コエン)と名付けられました。
ユーザーが洗濯乾燥の待ち時間にゆったりとカフェでお茶を飲んだり、買い物を楽しめるという地域活性化にも貢献する憩いの場を提供しています。
手がけるのは、1949年の創業以来、磐田市で地域に根ざしたエネルギー会社として事業を展開してきた第一商事株式会社。
これまでもいくつかのコインランドリーを運営してきた同社が、 KOEN ではランドリーにカフェとマルシェを追加。地域の生産者と利用者のコミュニケーションを生んでいます。
天井が高く開放感のあるこのスペースに導入された KANADEMONO の家具のセレクトについて、第一商事株式会社 代表取締役の清水さんと、設計士の渡辺さんにお話を伺いました。
これまでもいくつかのコインランドリーを運営してきた同社が、 KOEN ではランドリーにカフェとマルシェを追加。地域の生産者と利用者のコミュニケーションを生んでいます。
天井が高く開放感のあるこのスペースに導入された KANADEMONO の家具のセレクトについて、第一商事株式会社 代表取締役の清水さんと、設計士の渡辺さんにお話を伺いました。
ナチュラルな明るさと
開放感のあるカフェスペース
清水さんが KANADEMONO の家具を知ったのは、SNSやインターネット検索がきっかけでした。「カフェ併設ランドリーの6号店を作った時に、家具選びに難航した経験がありました。7号店となる KOEN の家具探しを始めようとした時に、広告で見かけたのが KANADEMONO で、ナチュラルさやシンプルさが KOEN の雰囲気にマッチするのではないかと直感的に思いました」
そう感じた清水さんは、設計士の渡辺さんと共に KOEN オープンの約4カ月前に KANADEMONO ショールーム KANADEMONO BASE を訪問し、具体的に導入する商品のセレクトを進めました。
KOEN は、以前使われていた建物をリノベーションする形で新たな施設として誕生しましたが、特に大きく手を加えたのが開口部です。
設計士の渡辺さんは、 「既存の建物の壁と窓を取り払い、木製の連続するサッシを入れて明るさと開放感を演出しています。カフェカウンターや観葉植物、ウッドデッキなど、全体をナチュラルに統一した点が、KANADEMONO の家具が KOEN と相性が良いと感じる1番の理由ではないでしょうか」と話してくれました。
テーブルを囲んで
ゆったりくつろぐ時間を
エントランス寄りのカフェスペースには、直径 100㎝ の THE CAFE TABLE に4脚の椅子をセット。ラバーウッドナチュラルの天板にブラックの 4pin 脚を組み合わせています。カフェテーブルについて、「当初はスクエアも候補として考えましたが、やはりラウンドの方がやさしい雰囲気が出るので、テーブルはすべてこのタイプをセレクトしました」と清水さん。
攻めたカッコよさより親しみやすさを重視した選定です。
丸みのあるプフがアクセントになる
外に向けたソファ席
建物の敷地内にL字型に設置しているカフェスペース。その角にセッティングしたソファ席は、1番人気の席だそう。そんな人気の場所にあるのは Natural Modern ファブリックソファの1人掛けと2人掛け各1台。グレーのコットンプフスツールを1人掛けソファの対面に置いています。
モルタルの床と馴染むよう、ソファもプフもグレーを選んだという清水さんは、 「つい座り心地を試してみたくなるプフはお客様にとても人気があります。多くの方が利用されているので、見るたびにプフの形が変わっていますよ」と話してくれました。
「プフはアクセントとしても、とてもいいですね。リビングのようなのんびりリラックスできる空間をイメージしやすいと思いますし、これがあることで KOEN は家具にもこだわっているということがお客様にも伝わっているはずです」と渡辺さん。
また、ソファ前にはラバーウッド天板の THE LOW TABLE を1台置いています。マルシェの棚や窓枠がフレームのようなデザインで設計されているため、これらとトーンを合わせるべく、テーブルの脚は Low Rectangular をセレクトしています。
重たくならず、抜け感を感じられる軽やかなスタイリングです。
また、ソファ前にはラバーウッド天板の THE LOW TABLE を1台置いています。マルシェの棚や窓枠がフレームのようなデザインで設計されているため、これらとトーンを合わせるべく、テーブルの脚は Low Rectangular をセレクトしています。
重たくならず、抜け感を感じられる軽やかなスタイリングです。
ウッドデッキにマッシュルームカラーが映える
ラウンドカフェテーブル
窓側に造られたウッドデッキは、カフェカウンターからもっとも近くちょっとした休憩にも利用しやすいエリアです。デッキは外にも続いており、アウトドア感覚で憩えるのも人気の理由。ここには直径 70㎝ のラウンドカフェテーブルを3台配置し、チェアを組み合わせています。
天板はリノリウムのマッシュルームカラーをセレクト。リノリウムは汚れにも強くメンテナンスがしやすいので、カフェ向きの素材。コンパクトな三脚タイプのブラックスチールの脚もウッドデッキによく似合います。
「KOEN で使っているテーブルの天板はリノリウムと天然木の2種類です。色はナチュラル系で統一感が出るものを選び、テーブル周りの大型観葉植物との相性も抜群です」と清水さん。
※こちらのカフェテーブルは廃盤品です。ご了承ください。
自然と寄りかかりたくなる
ナチュラルなウッドチェア
KOEN の椅子はすべて Simple Modern ダイニングチェア 曲線 × プライウッドをセレクト。「椅子の選定は特に悩みました。ファブリックの座面は座り心地の良さで言えば魅力ですが、メンテナンスや耐久性を考えてウッドに決めました。実際は見た目以上に座り心地がよく、背もたれ部分が肘掛けとして機能する点がとても気にいっています」と清水さん。
「実際に座るとわかるのですが、なめらかなカーブが美しい背もたれは自然に肘が乗る形なんです。しかもラウンドテーブルと組み合わせてレイアウトする際には、短めのアームがテーブルに当たって邪魔になることもなく、すっきり配置できるのもポイントです。アンティークすぎないことと、デザイナーズすぎない点も魅力でした」
マルシェには素朴なものから洒落たものまでさまざまな品が並ぶので、それらと空間が共存するためには洗練されたカフェ感を前面に出したようなデザインに寄り過ぎないこと。清水さんと共に椅子のセレクトには最後まで悩んだと、渡辺さんは語ります。
Simple Modern ダイニングチェアは、ランドリーエリアの待合用チェアとしても使用。上の写真右側の奥に、4脚配置しています。
整然と並ぶ洗濯機、ランドリーの作業台とランドリーカート。無機質なイメージにまとまりがちなコインランドリーに、KANADEMONO のチェアや観葉植物をプラスすることで、クリーンだけどやさしく、あたたかみを感じる空間にまとめています。
整然と並ぶ洗濯機、ランドリーの作業台とランドリーカート。無機質なイメージにまとまりがちなコインランドリーに、KANADEMONO のチェアや観葉植物をプラスすることで、クリーンだけどやさしく、あたたかみを感じる空間にまとめています。
つながりが輪になる
円のような空間をめざして
KOEN という名前に思いを込めたように、マルシェで取り扱う商品もこの土地のものがほとんどを占めるそう。「多くの方にここをご利用いただくことで人と人とのつながりが生まれる。KOENがそんな場所になればと願っています」と話す清水さん。
天候に左右されたり時間がかかってしまったりと、家事の中でも嫌われがちな洗濯。今後このような場が増えれば、洗濯の合間に食事や買い物を楽しむことができそうです。
まずは KOEN を地域に根付かせたいという思いを抱く清水さんは、
「これから、この場を使って音楽ライブやワークショップなどを行い、地域の情報受発信スペースにしたい」と、KOEN の未来像も語ってくださいました。
第一商事株式会社は、静岡県磐田市と袋井市内にガソリンスタンドを4店舗経営するほか、LPガスや産業用燃料などの販売を手がけるエネルギー会社。LPガスを利用したコインランドリーは2006年からスタートし、現在7店舗展開している。エネルギーの安定供給と、資源の有効活用を提案しながら地元の産業発展にも力を注いでいます。
https://www.dai1shoji.co.jp/
https://www.dai1shoji.co.jp/
渡辺隆建築設計事務所は、2008年設立以来、個人宅からオフィス、その他のプロジェクトなど、数多くの案件を手がけてきた建築設計事務所。第一商事株式会社が企画運営する「ecoランドリー」は、1号店より渡辺さんが設計を担当しています。
http://www.tawatana.be/
http://www.tawatana.be/
他にも紹介したい、ポイントいろいろ
もともと飲食店だった90坪の建物をリノベーションした KOEN。寄棟屋根をそのまま残すなど、元の建築の持っている魅力を生かしています。
地元で採れた野菜や、総菜・スイーツが並ぶマルシェに使われているキャスター付き可動棚は、用途に合わせて配置も自由に変えられます。
KOEN でフルーツをふんだんに使ったデザートなど、充実のドリンクを提供する Café Yamato KOEN。ランドリーを待つのが楽しくなりますね。
ふんわりと浮かび上がる夜の外観も上品な佇まい。コインランドリーエリアは24時間いつでも利用可能です。