
ミニマルでソリッドな家具で人気の、DUENDE(デュエンデ)は、ブランド創立から20年。多くのデザイナーと協働しながら、使い勝手が良く、デザイン性を追求した美しいプロダクトを生み出し続けています。
スチールをメイン素材とした堅牢で実直なプロダクトは、普遍的なデザインを持つ KANADEMONO のテーブルやシェルフともしっくりマッチ。一緒に使うことで、日々の利便性をアップしてくれるので、当サイトでも多くのお客様に愛されています。
今回は、多くのプロダクトを手掛けてきた代表の酒井さんと、KANADEMONO のバイヤー仲井さんに KANADEMONO と DUENDE が生み出す世界観についてお話を伺いました。
スチールをメイン素材とした堅牢で実直なプロダクトは、普遍的なデザインを持つ KANADEMONO のテーブルやシェルフともしっくりマッチ。一緒に使うことで、日々の利便性をアップしてくれるので、当サイトでも多くのお客様に愛されています。
今回は、多くのプロダクトを手掛けてきた代表の酒井さんと、KANADEMONO のバイヤー仲井さんに KANADEMONO と DUENDE が生み出す世界観についてお話を伺いました。
役割を果たす為の最適解
DUENDE が生み出すアイテム

ーDUENDE(デュエンデ) が生み出すアイテムには、どんな特徴がありますか?
酒井さん(以下敬称略):DUENDE のプロダクトは、どれも構造・素材、デザイン共にシンプルです。それはプロダクトとして必要な要素を最小限で叶えることをなによりも重視しているからです。
プロダクトには物を置いたり服を掛けたりなど「役割」が存在します。その役割についてよく考え、なにが必要でなにが不要か。取捨選択の末に、その役割を果たす為の最適解を探すことに専念します。構造や素材を、最小限の要素で実現するにはどう作るのがよいか。こういった作業を地道に行って、製品を作り出してきました。
最初からミニマルであることを目指すのではなく、結果的にそうなること。これが「DUENDE らしさ」のひとつだと思います。
酒井さん(以下敬称略):DUENDE のプロダクトは、どれも構造・素材、デザイン共にシンプルです。それはプロダクトとして必要な要素を最小限で叶えることをなによりも重視しているからです。
プロダクトには物を置いたり服を掛けたりなど「役割」が存在します。その役割についてよく考え、なにが必要でなにが不要か。取捨選択の末に、その役割を果たす為の最適解を探すことに専念します。構造や素材を、最小限の要素で実現するにはどう作るのがよいか。こういった作業を地道に行って、製品を作り出してきました。
最初からミニマルであることを目指すのではなく、結果的にそうなること。これが「DUENDE らしさ」のひとつだと思います。
デザイナーのこだわりが詰まった
ベントスツール

ーDUENDE のプロダクトの中で一際人気の高い BENT STOOL はどのように誕生したのですか?
酒井:プロダクトデザイナーの岩元航大氏が実験を重ね、発見したパイプ同士の接合の方法を基に、2015年に発表した作品を見て、製品化を申し入れ実現したプロダクトが BENT STOOL です。
柔らかな曲線を見せる座面を、リベットという固定金具でメインフレームに取り付け、スマートなデザインながら、アルミニウムを成形した座面は座り心地も良く設計されています。
酒井:プロダクトデザイナーの岩元航大氏が実験を重ね、発見したパイプ同士の接合の方法を基に、2015年に発表した作品を見て、製品化を申し入れ実現したプロダクトが BENT STOOL です。
柔らかな曲線を見せる座面を、リベットという固定金具でメインフレームに取り付け、スマートなデザインながら、アルミニウムを成形した座面は座り心地も良く設計されています。

ーDUENDE のアイテムは量産品なのにデザイナーのこだわりをそのまましっかり落とし込んでいると感じます。BENT STOOL の量産における制作工程で大変だったことを教えてください。
酒井:座面から鋭角に曲がって後ろ脚となる太いパイプと、前脚となる細い二本の径の違うパイプ。この接合部分が、パイプを潰して別のパイプに巻き付くかたちで接合する過去にない独特な曲げが BENT STOOL の唯一無二のデザインです。(BENT とは"曲がった"という意味)
この部分を美しく仕上げることが最優先となるので、普通に機械で曲げるのではうまくはいきません。まずはこの部分を実現するために金型を作り始め、最終的に2段階に曲げることで今の姿が完成しました。
後ろ脚となる太いパイプは斜めに床に接地するので、不安定にならないように既製品の脚キャップではなくオリジナルで制作した脚キャップを嵌めています。キャップがずれてガタつきが起きないように、パイプとキャップに工夫し安全に使い続けられるよう作っています。
酒井:座面から鋭角に曲がって後ろ脚となる太いパイプと、前脚となる細い二本の径の違うパイプ。この接合部分が、パイプを潰して別のパイプに巻き付くかたちで接合する過去にない独特な曲げが BENT STOOL の唯一無二のデザインです。(BENT とは"曲がった"という意味)
この部分を美しく仕上げることが最優先となるので、普通に機械で曲げるのではうまくはいきません。まずはこの部分を実現するために金型を作り始め、最終的に2段階に曲げることで今の姿が完成しました。
後ろ脚となる太いパイプは斜めに床に接地するので、不安定にならないように既製品の脚キャップではなくオリジナルで制作した脚キャップを嵌めています。キャップがずれてガタつきが起きないように、パイプとキャップに工夫し安全に使い続けられるよう作っています。

ーよくあるスツールとは異なる手法や細かいこだわりも加えて作られているんですね。使い勝手について他のスツールとの違いはどんなところでしょうか?
酒井:ロータイプだけでなく、一般的な家庭のキッチンやカウンターにも合うハイスツール型も製品化しました。キッチンカウンターの一般的な高さである 800 〜 850mm での使いやすさを検証して、座面までの高さを決めました。
”料理がとても好きでいつもキッチンにいる”という知り合いに製品を送り、実際使ってもらったところ、「これはとてもいい!」と大絶賛してくれました。キッチンの中でちょっとした待ち時間に腰かけたいと思う人にぴったりだったようです。
この使い方を知ったら欲しいと思う人は多いだろうと。その後キッチンの内側で使う提案を行ってから、大人気になりました。2台までのスタッキングができるので、使わない時は重ねて置いておけるのも利便性は高いと思います。
酒井:ロータイプだけでなく、一般的な家庭のキッチンやカウンターにも合うハイスツール型も製品化しました。キッチンカウンターの一般的な高さである 800 〜 850mm での使いやすさを検証して、座面までの高さを決めました。
”料理がとても好きでいつもキッチンにいる”という知り合いに製品を送り、実際使ってもらったところ、「これはとてもいい!」と大絶賛してくれました。キッチンの中でちょっとした待ち時間に腰かけたいと思う人にぴったりだったようです。
この使い方を知ったら欲しいと思う人は多いだろうと。その後キッチンの内側で使う提案を行ってから、大人気になりました。2台までのスタッキングができるので、使わない時は重ねて置いておけるのも利便性は高いと思います。

ーバイヤー仲井さんは、BENT STOOL と KANADEMONO 製品との組み合わせに関してどう思いますか?
仲井:コンパクトで圧迫感がなく、軽量だから持ち運びもらくらく。前部分が直角に近いのも特徴的で、壁や扉に沿って置いた時のすっきりとした佇まいを実現させています。
先ほど酒井さんもおっしゃっていましたが、BENT STOOL は高さが本当に絶妙です。KANADEMONO で扱っている一般的なスツールと比べるとわかりやすいですね。この絶妙な高さだからこそ、日本のキッチンカウンターにぴったりだったり、腰掛けている時に背筋が伸びる感覚があります。
仲井:コンパクトで圧迫感がなく、軽量だから持ち運びもらくらく。前部分が直角に近いのも特徴的で、壁や扉に沿って置いた時のすっきりとした佇まいを実現させています。
先ほど酒井さんもおっしゃっていましたが、BENT STOOL は高さが本当に絶妙です。KANADEMONO で扱っている一般的なスツールと比べるとわかりやすいですね。この絶妙な高さだからこそ、日本のキッチンカウンターにぴったりだったり、腰掛けている時に背筋が伸びる感覚があります。

実は KANADEMONO の通常テーブルには、Low サイズは低く、High サイズは高いため、高さが合いません。おすすめなのは KANADEMONO の昇降テーブル。高さを自在に変えられるので、ぴったり合わせることができますよ。

Low サイズ
シェルフの横に置いたり、エントランスに置いて靴を履く際に使ってもらうのもいいですね。

High サイズ
座ると背筋がピンと伸びるんです。座面の奥行きがないからこそ、立ったり座ったりが簡単ですよ。
どんな空間にも馴染む DUENDE
コーディネートのポイント

ー酒井さんのスタジオオフィスを拝見させていただきました。写真の様子からもお部屋をおしゃれにレイアウトされていることが伺えます。DUENDE のアイテムを取り入れる際のポイントを教えて下さい。
酒井:家具同士を近くに置く場合は、トーンは [明るい・暗い] のどちらかに合わせるほうがまとまった印象になると思います。
ここは、明るい空間にしたかったので、ホワイトのソファに、家具はミドルトーン〜ダークトーンでまとめました。ソファは物理的にも存在感が大きいので、差し色としてアクセントになりますよ。
DUENDE の製品はどれも、プロダクトデザイナーが試行錯誤の末に辿り着いた究極のミニマルデザインなので、何となにを合わせてもまるでシリーズのように違和感がありません。また、プロダクトがシンプルなため、テイストが違うかもと思うソファや他の家具など、どんな空間にも不思議なくらい馴染みます。
酒井:家具同士を近くに置く場合は、トーンは [明るい・暗い] のどちらかに合わせるほうがまとまった印象になると思います。
ここは、明るい空間にしたかったので、ホワイトのソファに、家具はミドルトーン〜ダークトーンでまとめました。ソファは物理的にも存在感が大きいので、差し色としてアクセントになりますよ。

DUENDE の製品はどれも、プロダクトデザイナーが試行錯誤の末に辿り着いた究極のミニマルデザインなので、何となにを合わせてもまるでシリーズのように違和感がありません。また、プロダクトがシンプルなため、テイストが違うかもと思うソファや他の家具など、どんな空間にも不思議なくらい馴染みます。

暗いトーンで合わせた例。テーブルとベンチなどの他に、グリーンを入れる鉢植えなども合わせられるとより一体感アップ。

明るいトーンで合わせた例。全体的に清潔感のある空間に。あえて小物のカラーを主張のあるものにしても◎。
KANADEMONO アイテムとの合わせやすさ

ーKANADEMONO サイトではハーフムーンの傘立てやサイドテーブルがとても人気です。バイイングを担当した仲井さんは、人気の秘密はどんなところにあると思われますか?
仲井:DUENDE の製品は「日本」の住居とユーザー向けによく考えられて設計されたサイズ感であり、ユーザーニーズを抑えているなと常々感じます。なのに気が利き過ぎていない、余計なモノがない、かといって合理的過ぎない。そんな印象です。
仲井:DUENDE の製品は「日本」の住居とユーザー向けによく考えられて設計されたサイズ感であり、ユーザーニーズを抑えているなと常々感じます。なのに気が利き過ぎていない、余計なモノがない、かといって合理的過ぎない。そんな印象です。

例えばハーフムーンの傘立ても、日本の狭い玄関にはピッタリのサイズ感である事。壁側ではない面は角がない曲線でデザインされているので狭い玄関においても、洋服の裾などが引っかからない。デザインされたフォルムでありながら、潜在的にきちんとお客様の事が考えられていることが人気の理由だと思います。

TUBE&ROD(左)や Steel x Solid Multi Side Table(右)に関しては、様々なテイストにフィットすることが圧倒的に支持される理由ですね。比較的どんな空間にも調和し、その空間を少しだけランクアップさせてくれる。その領域の広さが多くのお客様に支持される理由だと考えています。
DUENDE のこれから

ー老舗からベンチャーまで、さまざまなブランドが家具業界にはひしめき合っています。DUENDE として、酒井さんはこれからどんな理想を目指していきますか?
酒井:プロダクトデザイナーは、あらゆるプロダクトを人の何倍も見て、学び、理論的にも知識も経験もあるデザインの「プロ」です。彼らが試行錯誤を繰り返し、満を持して発表した一つだけのプロトタイプは、「こだわって創り上げた作品」だと思います。
デザイナーの考える理想のプロダクトのカタチを実現させる為に、DUENDE も彼らと同じようにこだわりをもって製品作りをしています。
構造的に耐えうるかなどの検討、精度を担保する為に設計段階からのフローも考え、製作図面を書き、スチール材料からの部材加工・溶接方法も工場と一つ一つ協議してプロダクトを作っています。
DUENDE に於いて、デザインとしての美しさ=機能美と造形美が研ぎ澄まされた美しさ、機能性を追求して不必要な要素を省くことを突き詰めた美しいデザインは、生活の中で目に入り続けても飽きず、置き場所も選ばず、他の家具とも合わせやすく長く使えます。
不要な要素を省いていくことは、時代に流されず古くなることがない DUENDE のプロダクトにとって、必要なプロセスであったと時代を経た今になって感じています。
2017年に GOOD DESIGN 賞をとった BENT STOOL も、近年に出た STEEL STORAGE WAGON や、そして今後発表されていく新作も、それらのあとを追って長く愛され続けるプロダクトになるであろうと思います。
DUENDE は、変わらずただシンプルに。実用的でプロが創り出すデザインを作り続けていきます。購入してくれた方々が、壊れないしデザインが古くなったとも感じないから、「気がついたらもうこのプロダクト10年使ってた」と言ってくださるのが理想ですね。
酒井:プロダクトデザイナーは、あらゆるプロダクトを人の何倍も見て、学び、理論的にも知識も経験もあるデザインの「プロ」です。彼らが試行錯誤を繰り返し、満を持して発表した一つだけのプロトタイプは、「こだわって創り上げた作品」だと思います。
デザイナーの考える理想のプロダクトのカタチを実現させる為に、DUENDE も彼らと同じようにこだわりをもって製品作りをしています。
構造的に耐えうるかなどの検討、精度を担保する為に設計段階からのフローも考え、製作図面を書き、スチール材料からの部材加工・溶接方法も工場と一つ一つ協議してプロダクトを作っています。
DUENDE に於いて、デザインとしての美しさ=機能美と造形美が研ぎ澄まされた美しさ、機能性を追求して不必要な要素を省くことを突き詰めた美しいデザインは、生活の中で目に入り続けても飽きず、置き場所も選ばず、他の家具とも合わせやすく長く使えます。
不要な要素を省いていくことは、時代に流されず古くなることがない DUENDE のプロダクトにとって、必要なプロセスであったと時代を経た今になって感じています。
2017年に GOOD DESIGN 賞をとった BENT STOOL も、近年に出た STEEL STORAGE WAGON や、そして今後発表されていく新作も、それらのあとを追って長く愛され続けるプロダクトになるであろうと思います。
DUENDE は、変わらずただシンプルに。実用的でプロが創り出すデザインを作り続けていきます。購入してくれた方々が、壊れないしデザインが古くなったとも感じないから、「気がついたらもうこのプロダクト10年使ってた」と言ってくださるのが理想ですね。

DUENDE ブランドマネージャー 酒井浩二さん