Favrica(ファブリカ)Style では、アメリカ西海岸で流行しているミックススタイルに、自然がもつ力強さのイメージをプラスした、現代的なボヘミアンテイストを提案。
ガラス、木材、ラタン、大理石、真鍮など、さまざまな魅力的な素材をつかって、モダンな要素をプラス、ナチュラル&エコを意識して、インテリア、そしてライフスタイルを発信していくブランドです。
自然の温もりや手触りを感じられるもの、光のきらめきや透明感など、言葉や写真ではなかなかうまく表現できない「素材感」を大切にしています。
オンラインでは、商品に直接触れることができませんが、まるでプロダクトを目の当たりにしているかのようにお客さまに感じていただけるように、サポートをしていきたいと考えています。
馴染みのある素材ばかりですが、こちらのページでは、あらためてFavrica Style でつかっている素材について紹介しています。
直感で選ぶこともとても大切ですが、素材の個性を知り、用途や空間に合うかどうかを考えて、自分に合うぴったりのプロダクトをセレクトしていただければと思います。
ガラス
ガラスとは
私たちの身の回りにあるガラス製品。
馴染みのある素材ですが、ガラスはとても種類が多く、化学成分や製造方法によって分類すると、1000種類以上にものぼるといわれています。
ただ、ほとんどのガラスは二酸化けい素(Sio2)を主成分とする「けい酸塩ガラス」。特に「ソーダガラス」と呼ばれる、石灰を主原料としたガラスが多く、一般的な窓ガラスや瓶などにつかわれています。
ガラスの起源については諸説ありますが、はるか昔の紀元前からあったとのこと。
石器時代には自然の力でできた天然のガラス、黒曜石を切り出して刃物や矢尻に使用したといわれています。ガラスがいつ頃作られたかについては、紀元前25C頃に、古代メソポタミア・シリアの地方で始まったという説が有力です。そして紀元前1C頃に、シリア地方にて吹きガラスの製法が発明され、エジプトなど各地に広まったといわれています。
ガラスをインテリアに
透明感と奥行で、お部屋を明るく、そして広く見せてくれるガラスは、光を取り込むインテリアには欠かせない存在。
加工により豊富な種類やかたちにできる点や、スタイリッシュな佇まいで人気です。
グラスやプレートなどのテーブルウェア、フラワーベースやランプシェードはもちろん、インテリアのメインになるテーブルやシェルフといった大型家具など広く取り入れられています。
ガラス × 木製脚
透明のガラス天板を用いた家具は、フレームの材質によっても印象が変わります。木製脚であれば柔らかく、金属脚であればシャープな雰囲気に。Favrica Style では、ソリッドなイメージのガラスと柔らかなイメージの木という、異素材のコンビネーションをあえてセレクト。自然の温もりややさしさ+洗練されたモダン感を表現するガラステーブルに仕上げています。
無色透明に見えるガラスですが、実は少し青みがかっているのも特徴のひとつ。クールな印象のガラス天板に、ナチュラルな木製脚を組み合わせて、絶妙なバランスのトーンを生み出しています。
また、お気に入りのラグや小物を見せたりと、組み合わせによって様々な表情に仕上がるのも、ガラスの魅力です。
強化ガラスであんしん
ガラスのインテリアというと「割れ」が心配という方も多いと思いますが、天板や棚版には通常「強化ガラス」が使われており、きちんとしたものを選べば安心して使えます。
強化ガラスとは、フロートガラスと呼ばれる一般的なガラスを加熱、急冷することで強度を高めたもの。熱処理により表面と内部の構造に差をつけることで、数倍の強度に仕上げています。激しい衝撃を避ければ、簡単に割れることはありません。
KANADEMONO のガラス天板は、より安全に使っていただくため、強化ガラスに飛散防止フォルムを貼った仕様。万が一割れてしまってもガラスが粉々にならないので安心です。
ガラスでいつも清潔に
汚れがつきにくく、錆びなどの経年変化がないのもガラスのメリット。
水分をこぼしてもさっと拭き取れるので、ダイニングテーブルとしても安心して使える素材です。アルコールも使えるので、衛生面において嬉しいポイント。ただ、水滴がついたままにしておくと表面が白く濁ってしまうので、美しく保つには日々のお手入れが大切です。
ガラスの特徴
- 様々なかたちやデザインへの加工が可能
- 光を通し空間を明るく見せる
- 圧迫感なくお部屋を広く見せる
- 清潔感や高級感のある佇まい
- 透けるため、組み合わせる素材が活きる
- 加工により強度をもたせられる
- 水や汚れにつよく、お手入れがしやすい
- 経年変化がほとんどない
ガラス × 木製脚 プロダクト
THE TABLE / ガラス × Pin 木製脚 オーク無垢材
オーク無垢材の存在感とガラスの透明感を生かして、シンプルに仕上げたテーブル。自然な美しい佇まいが、ダイニングルームをやさしく包み込みます。
THE TV BOARD / LOW TABLE ガラス × 木製脚 ブラウン
シンプルな使いやすさにこだわって仕上げた、TVボード・サイドボード。木製脚を落ち着いたブラウンで仕上げたこちらは、オークの重厚感がガラスの柔らかなイメージを凛々しく引き締めます。
ラタン
ラタンとは
ラタンは、日本で藤(とう)と呼ばれる、東南アジアを中心とした熱帯雨林に生息するヤシ科の植物。涼しげな雰囲気やナチュラル感で、リゾート風のインテリアにも人気です。
棘のある表皮に包まれたツル状の植物は、周囲の木に絡みつくように成長。長さ200mを超えるものもあるほど生命力が強く、5 ~ 10年で家具素材として使えるようになります。
機能性にも優れた、天然素材
「強さ」「軽さ」「柔らかさ」を備えたラタンは、自由な編み加工ができ、また軽くて丈夫なことから、最高の家具素材と言われるほど。しなやかな弾力が魅力で、カゴなどの雑貨だけでなく、よい肌触りが求められるチェアの座面にも広く使われます。
すぐれた調湿機能も、天然素材ならではの特徴のひとつ。内部の繊維が湿気を吸収・放出するため、夏はさらりとしてべたつかず、冬も快適に過ごせます。
自然の温かみが人気のラタンは、暑い地域はもちろんのこと寒い国での需要も高く、世界中で愛されている家具素材です。
エコ & サスティナブルな素材
現代でもラタン製品のほとんどは手編みで作られており、その編み方のパターンはさまざま。職人の手でしっかりと編まれた製品は、きちんとお手入れすれば何世代にもわたって使えます。加工が手作業のため、温室効果ガスなど環境負荷のある物質の排出がなく、エコな天然素材と言えます。最近ではホルムアルデヒドなどの有害物質を吸収することもわかってきました。
成長が早く、長く使えて、土に還ることからも、まさに「ヒトと地球に優しい、サスティナブルな安心素材」として、近年さらなる注目を集めています。
ラタンの特徴
- ヒトと環境に優しい、エコな天然素材である
- 自然な風合いと、手編み加工による温もりが感じられる
- 調湿機能が高く、夏はべたつかず冬は快適に過ごせる
- しなやかな弾力があり、多様な編み加工が可能
- 軽くて丈夫で、長持ちする
ラタン製 プロダクト
Eco × Natural 丸みの美しい ラタンスツール
天然のラタンを丁寧に編み込んでつくった、くびれの曲線が美しい、コンパクトなスツール。サイドの透け感のある見た目が、清々しい印象を与えます。
Eco × Natural 鳥籠のような ラタン ペンダントライト #2
ラタンがもつしなやかさ、軽さ、丈夫さを存分に活かした、シェードの透け感が美しいペンダントライト。鳥籠のようなチャーミングなデザインがポイントです。
オーク
オークとは
オークは、ブナ科コナラ属の落葉広葉樹。世界中で数百種類存在し、日本ではナラ(ミズナラ)とよばれる、秋にどんぐりがなる木にあたります。
ひと際大きく立派に成長するため、古くから「森の王(King of Forest)」とよばれ、ヨーロッパの神話にも登場するなど、聖なる木として崇められてきました。
丈夫な硬さが魅力で、中世より床材や大型家具を中心に、船舶用材、ワインやウイスキーの樽など様々な用途に使用されています。
オーク材と人々の暮らしのつながりを辿っていくと、その歴史は2000年以上も前に遡るとのこと。
古代ギリシャ・ローマ時代の遺跡からはオーク材の家具が発掘されており、昔から人々がオーク材に慣れ親しんできたこと、オーク材が人々の暮らしに欠かせない存在だったことがよくわかります。
北米産のホワイトオークは、とても頑丈で耐朽性に優れ、心材(丸太の中心部)は腐食に強いことから、ウィスキー樽やワイン樽として使用されていることはとても有名な話。
また、ワインを味わい深くするタンニンを他の木材よりも多く含んでいるといわれています。このタンニンは前述したとおり、腐食に強く害虫を防ぐ効果もあるそうで、オーク材がフローリング材として広く使われているのも納得です。
最高峰のオークといわれた北海道のミズナラ
日本においても、オークにあたるミズナラが明治時代より家具や内装材としてつかわれていました。北海道産のミズナラは最高峰のオークと言われており、英国のアンティーク家具には、当時輸入された北海道のミズナラも多く使用されているとのことです。
残念ながら、現在はミズナラの木材の量そのものが少なくなってしまったので、ほとんど市場に出回っていませんが、近年まで日本から輸出されていた木材です。
味わい深い経年変化、ユニークな虎斑
オーク材は、ナチュラルな明るい色味をしていますが、時を経るごとにその色味に深みが増し、経年変化を愉しむことができます。
表情豊かな木目や、稀に見る虎斑(トラフ)と呼ばれる杢(モク:木目に現れる特徴的な模様)も人気の理由のひとつ。文字通り、トラ模様のような縞状の木目は、貴重なオークの個性とされています。
強硬さと耐久性から、日本でも住宅や店舗、公共施設の床材として幅広く活用されているオーク材。家具材としても人気があり、KANADEMONO でもよくつかわれています。
ダイナミックで美しい木目
オーク材の一番の魅力は、はっきりとしたダイナミックな美しい木目。通常丸太の挽き方によって2つの異なる模様が見られますが、オークの場合はそのちがいがはっきりと見られます。
「柾目(まさめ)」※1 では直線的でまっすぐに流れる清楚な木目が、「板目(いため)」※2 では曲線が描く豊かな表情が現れます。
柾目と板目が織りなす美しい文様は、見る人の目を愉しませてくれます。
※1 ※2
柾目(まさめ)・板目(いため)とは、丸太から板に加工する際の製材方法による木目の出方の違いのことをいいます。
年輪に対しのこぎりを垂直方向に入れ、丸太のちょうど真ん中あたりを切り出すと「柾目」という縦じま模様の木目に。水平方向に入れ、丸太の中心からずれた部分を切り出すと「板目」というタケノコの断面のような木目が現れます。
オーク材の特徴
- 明るくナチュラルな色味でやさしい雰囲気
- 耐朽性・耐水性が高く、腐食や劣化が生じにくい
- 湿度・温度による変形が比較的生じにくい
- はっきりとした美しい木目
- 個性的な「虎斑」が稀に現れる
- 経年変化により褐色に味わい深く変化する
- 広葉樹であるため、木の硬さは硬め
オーク製 プロダクト
真鍮
真鍮とは
真鍮は、銅と亜鉛を主原料とする合金です。
亜鉛の配合率が20%以上になるものが真鍮(黄銅)と呼ばれ、その含有率が多いほど赤みが消えて美しい黄金色になります。
海水に対する耐腐食性が強いので、古くから船舶・建築・家具製造に使用されてきました。 身近なところでは5円玉や、トランペットといった金管楽器にも使われています。
真鍮の魅力は、なんといっても柔らかな質感と輝きです。アルミニウムなどの金属に塗装をして金色に仕上げたものとは全く異なる重厚感があります。
無垢の真鍮材は、素材そのものの鈍い輝きと存在感を存分に味わうことができます。
加熱することで薄く広げたり、細く伸ばしたりと複雑な加工が可能で、精巧な装飾ができるのも特徴。その趣ある質感や高級感から、アンティーク家具やライトのパーツなどにもよくつかわれています。
真鍮の味わい
時が経つにつれ、表面の酸化により独特の風合いが生まれます。これは真鍮を味わい深くする要素で、古いアンティーク家具が今も愛されていることからも、その趣の深さや価値がわかります。
KANADEMONO で取り扱う真鍮の金属脚は、無垢の真鍮材を使用しており、金属の特性上、酸化が生じやすく、時間の経過とともに、部分的な変色が見られる場合があります。
酸化が生じにくくなるようにクリアコートを施していますが、コーティングの上からでも酸化は進行します。しかし、変色しても内部は腐食せず、いつまでも機能が損なわれることはありません。
お手入れを行うことで、輝きを取り戻すこともできます。その独特な素材感と経年変化を愉しみ、愛着をもちながら、一点物の真鍮製品としてご利用いただきたい素材です。
真鍮の特徴
- ヨーロッパのアンティーク家具に多く使用される
- 塗装では実現できない趣のある質感と輝き
- 素材そのものに高級感と重厚感がある
- 加工しやすく多彩なデザインが実現できる
- 経年変化により黒ずみ、独特の風合いが生まれる
- 耐腐食性が高く、月日を経ても頑丈さを保つ
- 熱伝導が良く、湿気には弱い