座っていないとき、チェアは何をしているか
チェアは、座るための家具。だけど、朝食を終えたあと、仕事を終えたあと、眠っているあいだ。誰も座っていない時間も、意外と長いのです。
お部屋の景色を整えたり、空間にリズムをつくったり、ときにはお気に入りのアートより目をひいたり。
座り心地だけでは語れない魅力は、むしろ誰も座っていない時間にこそ現れるもの。今回は、少し視点を変えて、そんなインテリアとしてのチェアの楽しみ方をご紹介します。
テーブルに収まる、その時間も
ダイニングチェアは食事のあと、気づけば、テーブルの下へすっと収まっています。つまり、私たちがいちばん長く見ているのは、正面ではなく背もたれ。
テーブル越しに並ぶ姿や、すっと伸びるフレームのライン。背面のデザインまで丁寧につくられたチェアは、まるで家具の一部というより、部屋の景色そのものになります。
チェアを選ぶとき、正面ばかり見てしまうことは少なくありません。
でも、毎日の暮らしの中で目にするのは、その後ろ姿。
だからこそ、振り返るたびに「やっぱりいいな」と思える一脚は、暮らしの満足度まで少し高めてくれる気がします。
何気ない角度ほど、美しい
部屋を横切る、その一瞬。
視界の端に映る横顔が美しいだけで、空間は少し整って見えます。
毎日何十回も目にするものだからこそ、何気ない角度まで好きになれる一脚を。